おべんとうことりのこと14
おべんとうことりの仕込みは
お出汁をひくことからはじまります。
たっぷりのお水に昆布と鰹節を贅沢に使い
教科書通りではないけれど
おべんとうことりのやり方で
日替わりお弁当に入っているお惣菜のほとんどは
このお出汁を使って出来上がっています。
煮物、おひたしはもちろん
ピクルスや洋風のお料理にも
ハンバーグやメンチカツにもたっぷりはいっています。
西洋のスープに比べると
日本のお出汁のとり方はとても簡単です。
何種類もの香味野菜やお肉、お魚の骨
色々そろえる手間もなく
数日煮込んで…なんていうこともありません。
基本の材料は昆布と鰹だけ
あっという間にできあがります。
そしてそのお味は
それだけで強く主張せず
すっきりとして飽きることもなく
合せる素材の味を上手にひきたてることができます。
「UMAMI」という言葉が国際語となっているほど
世界的に注目されている日本の輝かしい誇りでです。
体調が悪かったり、疲れていたりする時に
お出汁のきいたお味噌汁を飲むと
思わず「あ~」っと声が出て
やっぱり日本人なんだなっと思います。
なんでも簡単にインスタントでできあがる世の中です。
とかすだけで、ふりかけるだけで、まぜるだけで
それでも
おべんとうことりは今日もしっかり出汁をひきます。
おべんとうことりのお弁当も
みなさんの
「あ~」になってほしいと願いつつ
今日も大量の鰹節をお鍋に投入するのです。